ベトナム訪問で感じた日本とのギャップ 〜HALO ASIA設立にあたり〜

 

3/4-7までハロの役員陣でベトナムへ行って参りました。羽田から飛行機に乗り、香港乗り継ぎで8時間ほど、アジアとは言え、なかなかの長旅です。(矢野は前乗りしており、すでにベトナム人と化していました)

今回の目的は二つ。

・HALO ASIA設立に当たって、現地立ち上げメンバーの採用面接

・ベトナムがマーケットとしてどのタイミングでフィーバーするか、実地調査

オフショアをやるには実績もあってやりやすそうで、マーケットとしてはもうちょっと時間かかるな、という感触でした。

1.現地での採用活動

現地では採用面接をする傍ら、ブレイブソフトさん、バイタリフィさん、エボラブルアジアさん、グレイトフルデイズさん、medibaさんなど、すでに良い感じで成長している日経企業の方々に実際の話を聞いたり、オフィスを見せていただいたりしました。国が違えばモチベーションやマネジメント方法も違う。みなさん工夫されているようです。もちろん、撤退している企業もあるのでその要因なども聞きつつ。

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※写真は矢吹さん、まさかの孫さんたちと。なぜか僕だけ光が当たっています。

エンジニアの人件費相場は日本と比較して圧倒的に安い。PHPなどに関しては、スキルの高い方もいそう。iOS, androidなどは、いかんせん実機が普及していないので、プログラムは書けてもUXまで考える体験を持っている方は非常にレア。企画やデザインも、おそらく厳しそう。

現地の方もおっしゃってましたが、若いころからのコンテンツ体験が少ないことがアジアの急激に伸びている国の特徴で、僕らが日常接しているマンガやアニメ、ゲームでさえも触ったことがない人もいる状況。その中で、ゼロから企画して、ゲームやサービスを創りだすのはかなりハードルが高いようです。

逆に僕ら日本人はガラケー世代からモバイル端末に触れているので、その部分で圧倒的なユーザーとしてのアドバンテージがあるとも言えそうです。ゲームなんて、ほとんどの人がプレイしたことありますし。

2.マーケットとしてのベトナム

こちら、人口8,000万人以上、平均年令27歳、ここから20年くらい、圧倒的に希望がもてる人口構成です。日本の平均年齢が45歳、会社に入っても、40代以上が半分以上を占めるという新入社員の気持ちを考えると、圧倒的にワクワクします。第一印象は、バイクの音と、クラクションと若者の人口爆発が活気を生み出しているんじゃないか、ということ。道路一面バイクです。

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物価は安く、フォーはヘルシー。ある意味住みやすい国だと感じました。(4日間いる分には)

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一方、アッパークラスはこれでもか、というくらいラグジュアリー。写真はビルの屋上のBAR。オープンエアで、DJが音楽鳴らしてます。みんなiPhone持ってるし、Facebook使ってるし、どこの国でも変わらない光景でした。

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そんな中、LINEさんはしっかりスマホでプロモーション打って、シェアを取りに来てます。なんて書いてあるかは全く読めないけど、さすがっす。

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3.日本を目指すベトナム人

無料で日本語や日本文化と技術を教える専門学校を見学させてもらいました。例えば農村部の、年収10万円ちょっとの子たちが日本にきて製造業で働けば、貧困層から抜け出せる。日本で300万円稼いで、仕送りして、家族も幸せに。生徒さんたちの目は輝いていて、未来への希望を感じました。

逆に、日本では仕事はある。コンビニバイトでも時給1000円もらえる。しかし、これ以上よくなることもないし、自分がスキルを上げる必要もないと感じる人も多い。だから、未来への期待が少ないと感じてしまう人がおおい。

それぞれの国で、分断された層の課題を感じました。

これから会社を設立するにあたり、僕らが彼らと働くことで得られるものは、自分たちが当たり前だと思ってたことが、そうではない、という事を再発見することかもしれないな、と考えています。

ベトナムでは、「日本ではこれで上手く行ったから」「こうしたら幸せだ」と、日本人の都合のよいようにやってないだろうか?

何十年か前の成功体験をそのまま移植することが、この国のためになっているだろうか?

製造業では成り立っていたルールが、僕らのソフトウェア産業では既に変わっているのではないか?

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我々ならではのやり方はなんだろうか?

ベトナムはあったかいし、気候もよく、人もいい。僕らが現地で会社をやるのであれば、日本のスタイルの後追いではなく、ベトナム人が、独自の進化を遂げられるような場所になったらいいな。

現地には矢野が4月から住む予定なので、ほぼ全部任せます〜。日本チームの企画、デザインと、ベトナムチームのプログラムがシナジーを産み、オモシロイチームになるか、2013年のトライです。

 

※写真は帰国前のホテルリバーサイドの窓から、サイゴン川を眺めて。