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僕が被災地で出会った3人の起業家から学んだこと

 

先週末、東日本大震災の被災地である陸前高田に訪問してきました。

目的は、被災地の子供や働いている方、ご高齢の方問わず、英語を教えることです。マーサージャパンの代表、古森剛さん主催の「Komo’s 英語音読会」に定期的に参加させていただき、講師として活動しています。初めて足を踏み入れたのが今年の3月、次は6月、そして今回と、3回目になります。

「ボランティア」というと何かおしつけがましい気がしますが、僕は、助けるより、助けられること、学べることのほうが多いと感じているので、一つの「活動」として取り組んでいます。

震災初期、僕が持っていた「ボランティア」のイメージは、現地へ物資を運んだり、瓦礫を除去したりするものでした。もちろんすべて大切な活動ですが、時間が経過するに連れて必要な活動が変化してきます。

最初は物資など、必要最低限の生活環境を確保すること。それ以降は、生活する方々の生きがいを支援することになってきます。例えば、仮設住宅が確保され、ご飯も食べられるようになった。しかし、家族や友人が流され、孤独に苦しむ人達。中には、自殺する方もいらっしゃると聞きます。その時に必要なのが、新たなコミュニティを創ることです。

そこで、英語を教えることが役に立つ、というのが古森さんの発想です。

 

参加させて頂くにあたり、僕が毎回意識していることは下記3点です。

1.被災地の情景を見て、空気を感じる

2.被災地の方々とコミニュケーションを取る(英語を教えながら)

3.ゼロからコミュニティがスタートする過程を見守り、支援する

 

まずは、2012年の被災地の状況と経過をシェアします。

 

2012年3月

初めて訪問した気仙沼。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

住宅地が跡形もなく流され、残ったのは土台のみ。

 

同じく、陸前高田。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海から数キロ離れた消防署がこの状況です。

 

2012年6月

避難所となっており、多くの方が亡くなった体育館。

1年と3ヶ月経ってもこの状況でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

畑で野菜を育てることも始まりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少しずつ、復興の色も見えてきたように感じたシーンでした。

 

2012年11月

農園もパワーアップ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
高田病院の方の支援もあり、楽しく農作業をされていました。

というのが毎回僕が観ている風景です。

 

こちらが英語教室『Komo’s 英語音読会』の風景です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在は訪問リハビリテーション事業のオフィスになっている場所をお借りして、月1回開催しています。

基本はマンツーマンでそれぞれの目標を支援していきます。例えば日常会話であったり、新聞の音読だったり、好きな洋楽の解説と音読など。小学生、中高生には学校のテキストを使った指導もしています。講師が皆本格派なため、非常に実践的な、使える英語の授業が行われてます。

『Komo’s 英語音読会』のメンバーは30名ほどなので、月1回交代で訪問しています。僕の場合は、3-4ヶ月に1回のペースで、伺って、その成長に驚いたりしています。

毎月誰かが来てくれる、ということがみんなの楽しみになってきてくれている、ことを行くたびに感じるようになりました。3ヶ月も経てば子供も一気に成長したり、小6が中1になったりするので、僕らも嬉しいです。

 

6月に訪問したときは畑ができ、そこでみなさんが楽しそうに農作業をしているのをみたり、11月は仮設住宅で文化祭が行われたりと、だんだんとコミュニティが生まれてくるのを感じています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼロからコミュニティを生み出すのがどんなに大変か、そして、その場所を創ろうとしている人の存在の大きさに尊敬の念を抱いています。

 

この活動を通して僕が出会った3人の起業家が印象的だったので、紹介したいと思います。

 

1.ママの起業

この「Komo’s 英語音読会」は、被災者であるOさん(僕らはママと呼んでいます)の協力によって成り立っています。彼女が言うのは、「皆が集まれる場所をつくりたい」ということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その中で、被災地復興支援のために社会貢献的観点で起業した方に土地を無償で提供し、現地で活動をサポートするという形で、3つの活動をスタートしています。

・薬局を開業

・訪問リハビリテーション事業を開始

・月1回、英語音読会のハブに

想いをもった起業家が、多くの支援者を集めて、事業を実現させる。その姿に感動しました。僕も、その一端を担えればと想い、定期的に活動を続けています。行くたびに、僕らに美味しいごはんを振る舞ってくれるのも楽しみの一つです。

 

2.佐藤たね屋さん

彼は、もともと種苗店を営んでいましたが、津波で店が流された後、ご自身でプレハブを立て、たねの販売事業を再開しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3月に初めてお会いしたときは、まだ話しぶりも暗かったのですが、この半年で圧倒的にオープンな方に成っていました。この英語音読会を通じて、被災地で起こったことを “The seed of hope in the Heart ” という冊子にまとめ、出版しています。

産経の記事:陸前高田の種苗店主「心に希望の種を」 英語で震災体験、冊子好評

事業も軌道にのりつつあり、今回購入した新車の軽トラを見せていただいたのに、復興の光を感じました。こちらの電子での流通、海外向け出版なども支援していきたいと思います。

 

3.マルトヨ食品の清水さん

気仙沼のサンマを初めとした、加工食品を販売する会社です。工場の再稼働を成し遂げ、先日東村山で物産展を行い見事完売したそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

facebookで積極的に情報発信をするなど、チャレンジ精神を感じます。

マルトヨ食品のFacebookページ

東京でビジネスをしている僕らからすると、全くなにも無いところから事業を立ち上げるという苦労は計り知れないものだと感じます。

 

 

今僕らは、必要のないものを作っちゃってないだろうか?

無駄にテレビを薄くしようとしてないだろうか?

ただの価格破壊をしていないだろうか?

そんなことを行くたびに考えさせられます。

 

必然性があるから事業をやる、創りたい世界があるから事業をやる、といういう存在でありたいと思わせてくれる、貴重な機会です。

次は来年の春に伺う予定です^^

 

古森さんの「はなそう基金」のブログはコチラ「Komo’s英語音読会@陸前高田(2012年11月)

 

iPhone5の黒にケースをつけるとGALAXY S2みたいになる件

 

iPhone5にしてから1ヶ月。特に不満もなく、4Sから順当に進化してるな、という印象です。僕の仕事道具であり、恐らく1日で一番長い時間触ってるパートナー。

AU版、64GB、黒モデル。でも、なんか使ってると思うことがあって。

 

1ヶ月ほど使っての感想

 

・まるでGALAXY S2や!

 

取り敢えず、とビックカメラで売ってたカバーをつけたら、デザインが台無しに。なんか縦に伸びた分、iPhone感がなくなっちゃいました。

好みでは、3G, 3GSの丸みを帯びたヤツが一番好きでした。プロダクト的には、4Sの白が完成形、今回はちょっと伸ばしただけ、という印象です。見分けが付かなくなっちゃうので、今回は黒にしましたが、黒いケースをつけるとただのGALAXY S2みたいになるので注意。

せっかくの黒いエッジ、2トーンの背景が台無しです。外すか、バンパーにしたほうがよさそう。
 

 

・画面が長いと縦スクロールが快適

縦に長くなったことにより、全面的に使いやすくなりました。ただ、左上の戻るボタンとか、女の子は届かないんじゃないかな?僕も手が小さいので、両手じゃないと厳しいです。

スマホメディア屋さん的には縦の長さが1行分増えたことで、広告の面積専有率が下がり、CTRが下がるんじゃないか、と読んでますが実験してみます。

 

・音質上がった!?

今回、一番変わったな、というところがここです。

iPodをかれこれ10年ほど使ってますが、今回はすごくデジタルな感じの音になったな、という印象です。音の解像度が上がった感じで、輪郭スッキリ。ただ、ローからハイまでしっかり出る、優等生的な音になったと感じてます。(同じイヤホンで比較)

4Sより低音をブーストしたから、合うイヤホンも変わるかも。これまで低音強化のため、SHUREのse115を主に使ってましたが、もちょっとシャキっとしたやつにしたほうがよいかも。(感じ方には個人差があるので参考まで)

 

・新しい充電ケーブルは楽

Lightningケーブルにより、ちょっと早くなった感じ?上下関係なくさせるところは、本当に良い進化だと思います。でも、これまで大量に保有している旧ケーブル、どうするんだ・・・

 

・LTEは入ればメッチャ速い

AU版ですが、渋谷近辺で入ってる率は20%くらい?という実感です。ただ、入ったときはWi-Fiを凌ぐほどの速さ。これは、普及率上がったら動画とかバリバリ見れちゃいそうです。

 

・ テザリングはイザという時に

ちょこっとPCでメールしたり、作業するレベルなら使い物になります。
LTEなら俄然快適ですが、3Gの状態でテザリングしてもPCで使うにはスピードがキツイので、がっつり外でPC使う人は、素直にWiMAXなりイーモバイルなりを持ったほうがよいと思います。

大体満足。でも、値段も発表される前に毎年iPhoneを予約し、8万円近く支払うってどうなんだろ。1日200円でiPhoneが超快適に使える、という価値があるかどうか。触っている時間に換算すると、悪くないな、と思います。(もちろん、仕事柄、というのもありますがw)

思えばちょうど1年前にAU版iPhoneにしたときの記事。一時期、AU、iPhone4Sで検索するとAUの次にきちゃうもので、20万PVというこのブログ最大のアクセス数になってしまいましたw

AUsoftbank徹底比較 –iPhone4Sを買ったらやる10の設定まとめ 

当時と違うのは、icloudによって設定をほとんど持ち越したことです。機種変して、ケーブルも繋がずにほとんどのデータを移管。写真と音楽だけは、容量が膨大なのでケーブルで移管してます。

後ろ姿もGALAXY!

 

というわけで、早くカッコイイケースでないかな〜!

 

 

 

 

 

 

 

iPhoneアプリ「ボケて」のプロデュースで気をつけたこと

 

ブログも久々の更新となってしまいましたが、本日10月10日、iPhoneアプリ版ボケてをリリースしました。

この1年、僕はHALOでスマホアプリ事業にコミットしてきました。

アドラッテのローカライズでは、Appstore1位獲得、100万インストール突破、売上も広告モデルのアプリとしてはなかなかの実績を出すことができました。非常にエキサイティングで、楽しい1年でした。サービス運営は超楽しいのですが、僕ら自身も毎日使える、楽しめるサービスを手がけたい、といった思いもありました。

 

その次の一手がコレです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真で一言、ボケて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

笑いました?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年、NAVERまとめで600万PVを出したお笑いサイト「ボケて(bokete)」のiPhone版です。

 

ある日、僕はブレイブソフトの菅澤さんと「なんか見ていて楽しいアプリ」を創りたいね、という話をしていました。インスタグラムはちょっとオシャレすぎるし、ゲームじゃなくて、スキマ時間にちょっと気分転換できるものとか。その時に頭に浮かんだのが、ボケてでした。

ボケてを運営する株式会社オモロキの代表、鎌団子は僕の日テレ時代の同期です。退職後、2008年にオモロキを立ち上げ、なぜか熱海市議会議員になり、本人が「事故」と語るように、ボケてが大ブレイク。運営を強化、スマホへの対応やアプリ化の方向性を持っていました。電話したところ、あっさり一緒に創ることに決定。ブレイブソフトさんも加えてAPI提供、デザイン、プログラムをしっかり役割分担し、歌舞伎町の謎のお店に飲みに行きました。

 

ボケてのこだわり

プロジェクトは、ハロ、オモロキ、ブレイブソフトの3社で進めました。優秀なサービス&プログラマー(オモロキ)、iOSエンジニア(ブレイブソフト)、デザイナーとマーケティング(ハロ)たちと仕事をする中で、自分の役割は、ボケての世界観を崩さず、手のひらの中に持っていくかを考えることだけでした。多くアプリのUIパターンを参考にしつつ、「ネタを活かす」構成にしたつもりです。

・誰でも使えるUIであること。

これは、オモロキの鎌団子とテレビで教わったことでもあります。子供から、お年寄りまで一緒に見て楽しめること。この考え方は、メディアを創る人として染み付いています。FacebookやPath、Pinterestみたいなちょっとオシャレで縦長に使えるUIも考えましたが、最初はタブビューで機能をわかりやすく伝えたかった。

iPhone5で画面が縦に長くなって、左上がデッドゾーンになりつつあるので、今後を考えるとよかったかなと。

 

・シンプルで、サクサク見れること。

PC版にくらべ、機能はかなり削りました。「スマホで笑うのに必要なものはなにか?」を追求し、一旦機能を洗い出して、最終段階でバサバサカットしていきました。皆が同じ「スマホで一番笑える形」というビジョンを持っていたような気がして、非常にスムーズでした。

もちろん、今後必要なものはアップデートで追加していく予定です。

 

・ネタを活かすデザイン。

デザインは、ハロのパクに担当してもらいました。オーダーは「ネタが活きる」こと。

というわけで、寿司屋のカウンターみたいな木目調というアイデアが採用されました。ただのオエカキではなく、デザインを手のひら入れて考察する。WEBとは別の「スマホ=手のひらで見るデザイン」を、最近UI,UXと言われているような視点で考えられるデザイナーが貴重だと感じています。

 

打ち合わせ中に吹き出すメンバーが続出する、楽しい制作期間でした。

 

WEB版とアプリ版との感覚的な違いをオモロキCTOゆーすけべーのブログがうまく表現してます。

アプリの主要な機能はこんな感じです。

  • ランキングを見る(注目、人気、殿堂入り)
  • 新着ボケをひたすら見る
  • ログインしていたらボケへの評価が出来る
  • 自分の過去に評価したボケを見れる

実際 iPhone でこうした機能を使うとWeb版とは違う楽しみがあって面白いんですよね。

例えば、新着のボケって玉石混合なわけですが、iPhoneで見ると、Web版では「刺さらない」 はずのボケまで面白く見えたります。なんというか手元で操っているということが、 「自分に近い」状態をつくるので「より刺さる」んじゃないんでしょうかね。

また、自分が評価をしたお気に入りのボケをiPhoneaアプリという形で持ち歩くことが出来るで、 人に見せびらかすことが出来て「笑いのツボ」が合うかみたいな遊びが出来てすごいいいですね。 ちなみに、鎌団子さんと僕は仲が良いですが、笑いのツボが全く違いますw

 

というわけで、気になったら使ってみてくださいね。

http://itunes.apple.com/jp/app/bokete-bokete-mian-bai-xie/id563446587 (iPhoneのみ対応)

 

 

 

 

 

もちろん、これからiPhone5対応も含めてアップデートやデバイス展開をしていきますので、お楽しみに!

ドッドッドリランドで世界は良くなったのか?

 

母の日ということで実家へ顔を出したら、父親から

「GREEのコンプガチャが違法で中学生から40万円巻き上げているらしいが、お前のところは大丈夫なのか?」

と質問が来た。

なるほど、テレビや新聞でも大きく報道しているようで、「コンプガチャ」という言葉は60くらいのおっさんにも普及している模様。母親は、昆布?とか言っていたが。

彼の認識としては、下記3点のようだ。

・コンプガチャ禁止でGREEやDeNAほか、ソーシャルゲーム企業の時価総額が2000億円ほど吹き飛んだ

・被害者が出ていて、しかもそれが子供だ

・若い奴らがやっていて、どうもパチンコみたいに不正に利益を上げているんじゃないか

という認識の模様。

お役所とメディアが潰しにかかっているイメージはLivedoorの時とやや重なる。

 

ソシャゲというものには沢山の突っ込みどころがありながら、なぜ「コンプガチャ」を禁止にするかというと、景表法で一番突っ込み安かっただけで、当局からするとどこでもよいから突っ込んでおけ、という感じでもあろう。

※もちろん売上の10%から最大半分以上を占めるとなると、一番影響が大きいところだとも言える。

(画像はzakzakから引用)

 

この年になると家族との会話も意外と役に立つな、と思うもので、既存の世代の価値観と新しい価値観のすりあわせ、そして事業自体が生み出す価値について考えさせられた。

 

世代による価値観の違い

父は理系のサラリーマンで、ひとつの会社に35年くらい勤め上げたタイプ。経済が成長し続けていて、その見通しがあった昔ならそれが「普通」だろうし、悪くない仕事人生なんだと思う。おそらくその時代なら、僕も同じ選択をするのかもしれない。

ただ、当然そういった層はドリランドもやったことなければ、「ベンチャーは金に目が眩んだやつがやるものだ」なんて偏見も持っていたりする。HALOでやっているスマホアプリの『アドラッテ』(注1)のビジネスモデルも知らない。なんかスマホでユーザーに課金させて儲けているんじゃないか、と一緒にしてしまうのも無理はない。メディアはそういう報道をしているから。

※注1:アドラッテは企業から広告費を貰って、その一部をユーザーに還元するモデル。

規模と影響力が大きくなればなるほど、多くの世代に理解してもらう活動が必要になる。僕だって、親にやっている仕事の内容を理解して貰えないのは悲しい。その事業の意義をしっかり言葉にし、サービスに反映していくことを続けていくしかない。

それにしても、サラリーマンって給料として12カ月×35年=420カ月連続で会社に月何十万も課金し続けてもらえるなんて、どんなにLTV高いんだ。

 

事業が生み出す価値

先日の「僕の遠いところへ行ってしまったGREE」というエントリーでも書いたが、「企業は変化するもので、行き過ぎるときもあるけど方向転換は可能」だと考えている。しかし、そのベースにあるのは企業、もしくはサービスの「理念」である必要があると思う。距離と方向性を持ったビジョンを描くのは難しいけど、基本の考え方である「理念」は持てる。

元博報堂人事の山本直人さん(今はフリーランス)の「GREEは何がしたいんだろうか」というエントリーが僕はお気に入りなので引用させていただきます。

駅構内のB倍ポスターに、こんなキャッチコピーがあった。
「インターネットを通じて、世界をより良くする」
GREEの企業広告だ。時期的にいって、リクルーティングを意識しているのだろう。ちなみにこのコピーは、いわゆる「コーポレートメッセージ」のようだ。隣には英語のポスターもある。
ただ、読んでみても「どうやって世界を良くするの?」ということはわからない。あまりにも抽象的だ。他のネット関連企業のステートメントだとしてもおかしくはない。
そんなことを思いながら、ホームに上がり電車に乗った。
額面広告はすべて「ドリランド」だった。GREEの提供するサービスだ。右も左も「ドッドッドリランド」。まあ、そのセンスとかは特にコメントしない。
ただ、ドリランドは紛れもなくGREEのインターネットサービスなので、先のメッセージに「ドリランド」を代入してみてもいいんだろう。すると、こうなる。
「ドッドッドリランドを通じて、世界をより良くする」
それで、世界が良くなるんだろう、きっと。
理念は素晴らしい。でも上半身と下半身の人格がネジレを起こしているような感じだ。
「ドリランドで、世界はこんなによくなった」
いつかの将来、そんな報告がされることを、僕たちは期待していていいのだろうか。

※ちなみに山本さんの『グッドキャリア』という本は僕が学生時代に知人に頂き、キャリアを考える上で感銘を受けた本です。くれた人ありがとう。シューカツ生はとりあえずGREEを受ける前に読んで欲しい。

 

@michikaifuさん「コンプガチャ問題」に見る新興勢力の危機管理と矜持というエントリーも面白い。会社の根本はなにかというと、理念だ。ザッカーバーグも言う。壮大な理想があってこそ、仲間がついてきて、社会に認められるようになり、事は成される。応援してくれる味方がいないと、あっという間に潰される。

例えばfacebookをメインプラットフォームとする世界最大のSAP(ソーシャルアプリプロバイダー)であるZyngaの利益を比較すると、売上は10倍くらいあるが、利益はGREEやDeNAと同等クラスである。最近、これは社会から絞り取り過ぎないよう、ユーザーが継続して楽しめるビジネスモデルとして、一定レベルでコントロールしているのでは、とも考えている。(もちろん、日本におけるキャリア決済の普及、ユーザーの課金慣れという24時間ゲーセン状態があったとしても)

 

「インターネットを通じて、世界をより良くする」

ゲームで世界を獲るのか、インターネットを通じて世界をより良くするのか、そのメッセージは統一していくべきなんだな、と思う。僕ら自身の会社も、これまで理念と事業をなかなか一致させることができなかったから。特に去年はそのねじれに悩んだ。

HALOの理念は「希望が生まれるシカケをつくる」。ビジョン、事業は時代によって変化させているが、この理念は創業4年間変えていないし、これからも変わらないだろう。理念は会社がなにをやるべきか、やらざるべきか迷った時の指標になるもの。僕らはこれがあったから、道を外れるサービスやそのお手伝いはしないと考えてきた。でも、やらないことがあっただけで、やりたいことが見つかっていなかった。(今年、4年目になって、やっと見つかった気がする)

「やりたいことがなくなった時、人は何かで1番を目指そうとする」のではないかと僕は考えている。(もちろん、何かを実現するためには一番であることが必要な時もある)しかし、今のGREEには世界進出という壮大なビジョンがあるが、肝心の理念からサービスが離れて行ってしまっているのを感じている。

ねじれが気になるだけで、「ゲームで世界を良くする!」と言ってしまえばスッキリするんだけどね。

※僕より優秀なGREEのみなさんはとっくに気づいていると思うけど。

 

 

僕の遠いところへ行ってしまったGREE

 

久しぶりにネット業界関連のことを。

Gigazineの『グリーは一体どこから道を間違え始めたのかという知られざる歴史まとめ

というまとめが話題になってます。

かと言って、GREEの8年間を否定すればよいものではないと思います。これほどの方針転換を推し進めるGREEの人たちは素晴らしいと思うし、日本のインターネットからGREEやDeNA、サイバーエージェントを取ると、日本のネットサービス自体の社会的インパクトは極めて小さいと言うしかありません。

一方、GREEが道を間違えたとは思いませんが、最初はモロにターゲットユーザーだった僕らが、ユーザーとして切り捨てられたんだな、というのは感じます。

僕はGREEが出来てすぐ、実名のSNSとして使っていました。IDは3000番台。

久しぶりにプロフィールページを開いたら、自己紹介が削除されていました。実名制のビジネスよりのSNSから、匿名性のゲームSNSにガラっと変わった、ということです。

それは、テレビの深夜番組がゴールデンタイムに昇格するときに、エッジが抜かれて多くの人にとってわかりやすい番組になる、というのと同様かもしれません。その際に、マイルドチューンがされるわけですが、テレビのノリ的にはこんなことを思ったりします。

 

 

規制は、誰を何から守るためのものなんだ?

叩いて、潰して、誰が得するんだ?

パクリはリスペクトだ。

GREEが出来て間もないころにヘビーに使ってたユーザーとして、ネット広告業界で仕事をさせていただいた人間として、お客さんの1社としてお付き合いしているハロ/アドラッテとして、振り返ってみました。

 

1.2004年 〜GREEとの出会い〜

2004年の2月、僕は大学3年生でした。インターネットが好きな人が集まるゼミにいたり、SFCの友達が多かったりで、出来てすぐに招待がきました。新しい人に会うと、「GREEやってる?」なんて形でつながりを増やしていきました。それは、これまでの電話番号交換とは違う、「つながりが見える!」「友達の紹介が書ける」なんていうステキなソーシャルネットワークでした。

当時は、新しく会った人、繋がっている友達の紹介を一言一言書くのが楽しみでした。自分がこんなふうに見られているのか、こんなキャラなんだと、発見も多かったです。

こんな使い方をしてました。 http://gree.jp/ossam/friend?&offset=144&limit=24

 

2.2005年 〜mixiにあっさり抜かれた不遇時代〜

最初はGREEでしたが、「あしあと機能」の面白さなどで、友人達は割とmixiに移行していきました。僕もそうでした。GREEはアカウントはありつつも、置き去りにしていました。

それから日テレに就職すると、意外とスタッフはmixiを使っていました。ズームインでライブドアのニュースを報道する度に、なんでテレビの人はインターネットが嫌いなんだろう、と思わずにいられませんでした。(すべての人が、というわけではないです)

※当時の記録はコレです。続:テレビとホリエモンと私

 

3.2006年 〜KDDIと提携、成長の芽を感じた〜

その後、インターネットの広告代理店、オプトに移籍し、モバイルの仕入れからプランニング、セールス、オペレーションまで全部やる部署でプレイヤーとして働いていました。

また、この年の2月にモバゲータウンが立ち上がって、半年経たずに100万人の会員を集めており、媒体としての成長を間近で見ました。売上も一気に伸び、すげーやつがモバイルをやるとこうなるんだ、と思い知りました。

一方、GREEはクソ媒体だった。PVも出ないし、広告を出しても効果が悪かった。

でも、11月にKDDIとの提携をしてから、一気にAUのユーザーが増えていき、これからモバゲー状態になることが容易に推測できました。この頃からいるメンバーは本当に優秀で、GREEへの愛があるなと感じました。

 

4.2007年 〜GREE300万人突破、モバゲータウンを追い上げる〜

この年は、モバゲータウンが500万人を突破する中、GREEも猛追して300万人までユーザーを伸ばしていました。パクリといえばそうなんだけど、全ユーザーアバターへの切り替えや無料ゲーム、なによりAUの導線を利用した会員獲得は圧倒的でした。

僕自身も、仕入れを統括するポジションになり、モバゲータウン、mixi、AmebaにつづいてGREEが主力媒体となりつつありました。媒体資料も、DeNAと並んで出来が良かったと思います。(それまでのモバイルメディアの資料が軒並みヤバかった、というのもありますがw)

また、ローソンなど大手との、SNSを活用したタイアップ広告は非常に高い効果を出していたようです。

 

5.2008年 〜会員800万人、テレビCM開始〜

岸部四郎を使った「金はない、時間はある」という徹底的に割り切ったCMが印象的でした。

ここまでで、かなり広告収入が伸びていたことに加え、同時に釣りスタやクリノッペなど、最初無料、後から課金的な今のベースとなるソーシャルゲームを続々投入し、課金収入が圧倒的に伸びていきました。広告はそれなりにやりつつ、会社のメインは課金へと移っていったのもこの年だと思います。

そして、マザーズ上場。

この時点では、「なんでGREEって儲かってるの?」って人も多かったです。CMでは、「無料!」って大きく言っていたので。

 

5.2009年〜2011年 〜圧倒的なゲームプラットフォームへ〜

ここらへんからはご存知の通りだと思いますが、割り切ったゲーム会社として、mobageとしのぎを削って急拡大をしています。

友人がどんどんGREEに転職していくのもビビりましたw

 

6.2012年〜

スマホシフト、そしてグローバルなゲームプラットフォームへ。単純に、これをやるんだ、というのが明確なのでよいと思います。

ある意味日本のインターネットの希望だし。

なかったら、日本のインターネットはほんとにさぶいことになってたと思う。

 

「自分が使ってたサービスが、違う人のためのものになること」

それは、最初に使っていたユーザーにとってはサービス停止に等しいです。悲しいけれど。

でも、そういうことで進化して行くサービスもあるんだなと。

会社のステージが上がるたびに、多くの人、みんながつかうサービスを作る方向へ。数だけを求めると、単に多くの人が使うサービス、という発想になる。すると、使って欲しいユーザーが変わる。なので、以前使っていた人を切り捨てて変化していくことになる。

でも、数だけを求めたら、何のために創るんだろうね。

Facebookはザッカーバーグも変わらず使っているよ。

 

激しいピボットと市場を見つけた急成長は見事だけど、だんだんと、やりたかったことから離れて行ってしまうのかもしれない。

8年で、個人運営のリアルSNSからモバイルSNS、そしてソーシャルゲーム、グローバルで1億人抱えるゲームプラットフォームへと、これだけ変わって、人もついてきたんだからこれからも変われるはず。

きっといい方向へ。

僕も今、自分に問うています。

 

※3/28 某所からご連絡いただいたので追記

実名禁止や、個人を特定できないようにしているのは、出会い系サイト規制法による、業界に対しての規制とのこと。アメーバもそうだったように。

では、なぜfacebookはOKか?

それは、USのサービスだからとのこと。日本の法律による規制は問題を一時的に沈めるのかもしれませんが、日本のインターネットの大きな芽を摘んでしまった可能性もあるようです。

警視庁の出会い系サイト規制法の詳細はコチラ