川の流れのように生きてみるということ

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江戸川大学で講義をさせていただくのも、今年で3回目。毎年、20歳になるかならないかくらいの大学2年生たちに元気を貰っています。

この講義は様々な業界から講師が1コマずつ担当するのですが、僕はインターネット業界の現状と、これから、そしてはたらく、ということについてお話しました。毎年資料をちょっとずつ作り替えているのですが、僕も最初にお話させていただいた29歳から2歳年をとっているので、考え方にも変化がありました。

テーマを考えていたところ、最近美空ひばりさんの「川の流れのように」が身に染みるようになってきたなあ、って。キッカケは、秋元康さんが31歳の時にニューヨークで書いた詞である、とどこかで読んだからなのですが、僕も今31歳になって、共感するものがありました。

20歳の時に友人と初めて会社をつくってから、就職して、転職して、また起業して、会社も3社に増えて、という当時は予想も指定なかった10年がありました。25歳くらいまでは、とにかく起業して、一発当てて上場して、ハワイに住んで、みたいなことを目標から逆算する形で考えていました。だけども、起業して3年で全然スムーズにはいかないし、全ての人がそんなにマッチョじゃないし、と疑問を覚えはじめたのが28歳くらい。そこからは、運と縁を大切にし、世の中のタイミングを読むスタイルに変えていきました。

すると、思いもよらない発見や、成果が出始めました。それは人の縁と、運気の流れのおかげだと思っています。だから、いい流れがあったら乗ってみるのもいいんじゃないかな、と。

というわけで、今回のタイトルはこれに乗じてみました。この曲を知ってる子は半分くらいだったけど。

おそらく、普通の企業を辞めて起業したり、フリーランスになるという考え方は、まだまだアウトローだし、相対的にお得感も少なく見えると思います。でも、それで後悔している人はほとんど見たことない。もちろん、僕もです。何度でもチャレンジできるし、頑張った人ならまた企業で働くことだってできる。

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だから、いろんなサンプルの大人が増えて、子どもたちもロールモデルを見つけやすくすることで、彼ら、彼女らは未来に希望を持ちやすくなるんじゃないかな、と考えています。

見えないからこそ、流されながら考える、というのも一つ。

時代や人の縁、運を大切にしながら、時には川の流れのように、流されてみてもいいんじゃないかな。しっかりもがくことは大切だけども。

今年も貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

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楽器を作るようにアプリをデザインすること

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これまでアプリを創ってきた中で、サービスが受け入れられるには一緒にチームを組むデザイナーの存在が僕にとって非常に大きいな、と思ったので一筆。(もちろん企画やプログラムも大事なのですが、アプリだからこそ、よりデザインが大事だと考えています)

ユーザーがアプリを使い続けるかどうかにはいろんな面が関わってくるのですが、僕はとりわけデザインに大きな比重を置いています。というのも、僕が手がける作品は、機能や仕組みが真新しいものではなく、割とマーケットがあるものの、なんかピンとくるプロダクトがないなあ、と思うジャンルが多いからです。その時に一番の違いになるのが、UX設計を含めたデザイン。

例えば、スマホサイトとアプリの利用シーンを比較すると、デザインの重要性が伝わるかと思います。サイトは自分のモノとしては所有してなくて、時々ブラウザで覗きに来る人の部屋、みたいなもの。でも、アプリは、自分でダウンロードして、自分のスマホにインストールされるもの。自分の中に入れるようなものなので、ぱっと見のワクワク感とか、タップのレスポンスとか、スワイプしたときの質感とか、アイコンのかわいさとか、「モノ」としてのよさがすごく重要です。

だから、ほんのすこしの色とか、レイアウトのこだわりとか、細部の感覚的な部分が受け入れられるかどうかを分けているんだと思う。

僕も所謂グロースハックというものを実践したり、それについて講演したりするけど、グロースするためには、ベースに美しいアーキテクチャとデザインが必要だと思ってます。

だから、アプリを創る人は、「モノとしてユーザーが欲しいか、持ち続けたいか、触りたいか」みたいな考えを持つと素敵なんじゃないかな、と思います。よく、楽器は女性を扱うように弾けと言われますが、アプリを創るのは、そんなユーザーが毎日奏でる楽器を生み出すような行為だと思うのです。

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photo by flickr

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テレビCMを打つという夢

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子供のころの自分からすると、自分たちの会社がCMやるって一つの夢を叶えてるのかもなあ、と思います。
IT企業の経営者は普段テレビ見ない人が多いと思うけど、だからこそユーザー獲得の手段としてだけじゃなくて、好きな番組をスポンサードする、という思想を持てたら素敵じゃないでしょうか。
テレビという巨大メディアは、そうやって育てられてきたと思うから。今の大企業や代理店たちから支えられ、ユーザーのための、クオリティの高い番組をつくってきました。
だから、正直、今のアドネットワークに支えられているWebのメディア事業は、少し物足りないと思うこともあります。だからこそ、タイアップ広告や、今で言うネイティブアドの取り組みをはじめています。スポンサーと意見を交わし、面白い広告をつくることがインターネットのメディアが今後繁栄するのに必要なことだと思っているから。
僕も、いつかCMを打つことがあったら、これまでのテレビとスポンサーへの恩返しとしてなにかやってみたいと思っています。

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20代のビジョンは30代で上書きされる

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31歳になりました。お祝いの言葉をいただいた方々、ありがとうございます。

この10年を生きて、将来のビジョンなんて最初から見えてるわけじゃないんだな、って思いました。僕が20歳になったころ、30歳時点の僕というものは見えていませんでした。ただ、20代のうちに何かで成功して、フェラーリ乗って、ハワイに住んで、アイドルを奥さんに貰って、みたいなイメージを持っては、ただ焦っていました。しかし、現時点でそうなっていないので、この10年で自分が変わったのでしょう。もちろん、変わっていないところもあるけど。

自分が何であるか、何を成し遂げようとしているか、自分のビジョンが見えはじめるタイミングは人それぞれだと思います。それまでにした経験や、思想に裏付けがないと、ビジョンにはならないから。もちろん、小さいころの経験がきっかけで医者や弁護士になったり、ミュージシャンやパティシエになったりする人もいるけど、それはすごく早い方だと思います。就職活動の相談を受けるときも、全員が22,3歳で将来やりたいことを言え、って言われても無理があるのではないでしょうか。まあ、僕も面接官をやるときは聞いてしまうわけだけど。だから、そのとき◯◯がやりたい!というのがなかったとしても、気にしていません。目の前のことを一つ一つ経験していくことで、見えてくるものがあると思うからです。

20歳のときの僕は演劇やりつつ友人とベンチャーを立ちあげ、みんなが受けてるからって受けた日テレ受験の最中にドラマをつくりたいという夢が膨らみ、朝のズームインに配属されてからはこれじゃあ20代で一発成功するのは間に合わない、と1年で飛び出し・・・そこからは、サイバーエージェント藤田さんの『渋谷ではたらく社長の告白』を読んで最短上場記録をつくろう、なんて思っていた記憶があります。小学生のときにモーツァルトの伝記を読んでから、人間は35歳で死んじゃうかもしれないんだ、なんて衝撃を受けて、本当に焦っていた。30歳からが勝負、と言われてもあと5年しかないじゃん、って。

結局、25歳で今のハロを起業、最初の3年は鳴かず飛ばずで、なんとか食っていくのがやっとでした。でも、その中で「自由」「グローバル」「オープンマインド」みたいなワードを掲げて経営陣3人で10個くらいの事業をやってきたら、いろんなものがついてきました。今のオフィスと時間にとらわれないスタイルや、中国のパートナーとの仕事、韓国での新卒採用からのアプリのローカライズ、100万DLとなるヒット、初めてしっかり出せた利益、ベトナム進出、撤退、赤字、日テレで出会った同期とのプロジェクトと新しい仲間、そして300万DLのヒット、世界進出へ。など、頂上からの逆算では見えなかった道がありました。

そんな風に20代の10年を過ごしたのですが、どこかのタイミングで考え方が変わったんですね。確か、iCon『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』いう2005年に出た方のJobsについての本を読んでからだと思います。

頂上からの逆算から、Connecting the Dotsへ。

おそらく、softbank孫さん、GMO熊谷さん、サイバーエージェント藤田さんたちは前者を最短距離で走ろうとしているイメージ。逆に、後者のスティーブ・ジョブズはいろいろ寄り道させられながらも、結果的に大きなことを成し遂げている。たぶん、僕は経営者には本当はあんまり興味なくて、クリエイターへのあこがれのほうが強いんだと思います。その場合、逆算ってそもそもしづらいので、なんだかしっくり来ました。尊敬するプロデューサーや、放送作家、レオナルド・ダ・ビンチなどもおそらく後者なんじゃないかな、と思っています。僕はこのStanfordの卒業生に向けられたスピーチを見て、目の前のことに集中できるようになりました。

You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something — your gut, destiny, life, karma, whatever. This approach has never let me down, and it has made all the difference in my life.

先を見通して点をつなぐことはできない。振り返ってつなぐことしかできないんだ。だから将来何らかの形で点がつながると信じることだ。何かを信じ続けること。直感、運命、人生、カルマ、その他何でも。この考えが私を裏切ったことは一度もなく、これが私の人生に大きな違いをもたらしたのだ。

Steve Jobs

もし、この先何をやろう、と悩んでいる20代の方がいたら、目の前のことに一生懸命取り組んでみてください。必ず、道が拓けると思います。それは自分でかもしれないし、誰かが助けてくれるかもしれません。字幕もあるので、ぜひ見ていただけたら嬉しいです。


もし、夢が途中で崩れることもあっても、また新たな夢を見つけること。また、一つの夢が叶うと、これまで見れなかった世界が見えることもあると分かりました。(通過するべきものは目標と言う方が適切かもしれません)これまでプログラムが動くことがなかなか信じられなかった僕が、自分でやってみて動くのを実感したらインターネットをより強く信じられるようになったり。サービスがヒットする感覚が掴めなかった3年間が嘘のように、一つのヒットからコツを掴んだり。

何か一つ、壁をこじ開けることで、見えなかったものが見えてきます。

だから、個々人のビジョンも成長していくものなんだと考えています。最初に立てたビジョンがちっぽけに見えたり、今の自分と違うような気がしたら、それは上書きしていいんじゃないでしょうか。自分も、時代も変わっていくから。僕が登っている山が大きいか、小さいか、意味があるか、ないかはわかりません。それは、人類史がもっと古くなってから誰かが決めるものでしょう。ただ、人生のモデルケースの一つとして、僕らの子供の世代が大人も悪くないよ、って思ってくれたら嬉しいです。

子供のころからすると未知の31歳になりましたが、これからもっと楽しくなりそうな気がしています。それは、もちろん近くにいる仲間のお陰です。いまの僕が持っているビジョンは、「素敵」な人生を送ること。ざっくりしているのですが、仕事や、家族、仲間、身の回りのモノ全てにおいて素敵だなあ、と思えることを積み重ねていきたいと思っています。

僕より若い方たちに、素敵な日々が訪れますように。

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2013年3月18日 沖縄のビーチを望んで。

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スマホアプリで単一機能が好まれるユーザー的な理由

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よく、スマホアプリを作るときは、「シンプルに」「単一機能で」と言われます。PCインターネットでは、「なんでもできる」「ない機能は提携で」みたいに言われており、Googleも、Yahoo!も、楽天ほか巨大化するサービスは全て機能拡張に走りました。しかし、なぜPCとスマホで180度考え方が違うのでしょうか?

スマホのホーム画面ってどんな存在?

まず、僕のホーム画面の1.2ページ目をお見せします。※仕事柄、ジャンルは偏っていますが割と一般ユーザーに近いほうかとは思います。

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僕がiPhoneをメインで使い始めたのは2009年の、3GSからでした。このあたりからガラケーからスマホへシフトが進み始め、ケータイ開いて、インターネットするにはキャリアポータル

(docomoはimenu, KDDIはau one, softbankはYahoo!ケータイ)へ行っていた時代は終わり、ホームから直接使いたいアプリへ行くのが日常になりました。

 

よく言われるのは、スマホは「ホーム画面がポータル」だから「ポータルは不要」ということ。

スマホでのユーザー遷移は下記。

  • ニュースが見たい!:ロック解除→ホーム→Smart News
  • 電車を調べたい!:ロック解除→ホーム→乗換案内
  • レシピを探したい!:ロック解除→ホーム→クックパッド
  • 検索したい!:ロック解除→ホーム→ブラウザか、androidならそのままホーム
  • ちょっとヒマ!:ロック解除→ホーム→ボケて

ここでポータルを挟むと、一手間増えちゃうんですね。

  • ニュースが見たい!:ロック解除→ホーム→ポータル→ News
  • 電車を調べたい!:ロック解除→ホーム→ポータル→乗換
  • レシピを探したい!:ロック解除→ホーム→ポータル→レシピ
  • 検索したい!:ロック解除→ホーム→ポータル→検索
  • ちょっとヒマ!:ロック解除→ホーム→ポータル→ボケて

なので、アプリは単一機能が好まれるのだと思います。

各カテゴリごとに一つのアプリを。「ポータルになんでも入っているからそれを入れておけば良い」ではなくて、すぐに使うためには「アプリが単体で存在している」ことが大事なのです。

スタートアップ的なアプリのつくり方

もちろん、スタートアップ的な文脈では、「機能をフォーカスせよ!」とか言われますが、スマホアプリに関してはMVPなどというよりは、ユーザーの利用環境の特性からフォーカスすることが必須になるのだと思います。

だから、プレイヤーは本当にカテゴリNo.1戦略が必要になってきます。もしくは、もともとポータルだったサービスは、1階層減らす努力をせざるを得ないのです。ホーム画面の一つ手前のロック画面を彼らが狙うのも理解できます。

例えば、米Yahoo!Inc.はandroid向けホーム画面アプリを提供するAviateを買収していますしYahoo!JAPANも韓国のBuzzpiaと提携して「buzzHome」をリリースしたばかりです。

LINEはもともとコミュニケーションレイヤーから抑え、その上にゲームや天気、News、占いなどを単一アプリで提供しているので、戦略的にはドンピシャといえるでしょう。一方、過去の資産に頼ろうとしたAmeba、mobage、GREEなどはポータル的なトラフィックが生きる「スマホWEB」にリソースを投入し、ネイティブシフトが遅れたのではと思います。(もちろんスマホではネイティブと同じく、ブラウザからのスマホWEBがよく使われているのも事実です)

巨人がポータルを抑えているPCと異なり、スマホ、とくにアプリではスタートアップが局所戦で勝ちやすいといえるでしょう。大手を気にせず戦える今のタイミングは、非常に面白いですね^^

ハロで、新規スマートフォンアプリのサーバーサイドエンジニアを募集してます。ご興味ある方、応募はこちらまでお願いします^^

ではまた〜。

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