月別アーカイブ: 2011年5月

人口減時代の日本を冷静に見てみる

 

日本の人口ピラミッドを見てビビるべしというエントリーを書いたら、

facebookを中心に多くの反響をいただいた。

コメントで、この本を進められたので、読んでみた。

 

 

 

 

 

 

一言で言うと、

 

「経済を動かしているのは、景気の波ではなく、人口の波である」

 

つまり、

 

「生産年齢人口=現役世代の数の増減が経済を動かす」

 

これがすべて。

 

 

景気や、ライフスタイルの変化が話題にのぼるが、

それ以上に、人口構成の変化が起こっていることを認識せよと。

 

 

その前提として、下記のスキルが必要になる。

 

「事実の把握を正しくすること」

 

例えばデータは前年比などではなく、実数でみるべき。

人口増減もそうだし、四半期決算も同じく。

比較だと、考察はいかようにも操作できるから。

 

 

上記の、ファクトをベースにした考察をもとに、

よく言われる提言の7つの間違いをまとめてみた。

※青字は僕の補足です。

 

 

7つの間違い、もしくは言い訳

 

 

1,「若者のクルマ離れがあるからクルマが売れない」

 

現在の年間の出生者数は110万人/年。

対して1973年は209万人/年。

そもそも若者が半減している。

 

※てか、お金持ってるおじいちゃんが欲しくなる車を作ったらどうでしょう?

 

 

2,「日本には、1400兆円の貯蓄があるから大丈夫」

 

日本では、遺産相続を受ける方の平均年齢が67歳。

貰っても使わない。

 

※結構リアルな年齢。でも、実際怖くて使えない人が多いんだろうな。

 

 

3,「外国人労働者を増やしたらいかが?」

 

日本在住の外国人は、230万人(うち在日韓国人、朝鮮人が60万人)

全体の2%にも満たないので、増やしても焼け石に水程度。

例えばシンガポールは30%が外国人なので、効果がある。

 

 

4,「生産性をもっと上げようよ」

 

現状やっている生産性アップの施策は、人件費削減。

結果、所得が減少し、内需の減衰を引き起こしている。

人件費を増やさないと、消費は増えず、悪循環に飲まれる。

 

 

5,「働く女性が増えると出生率が下がるのでは?」

 

就労率が高い地域は出生率も高い傾向。

育児のしやすさには、所得も影響する。

 

 

6,「中国にGDPで抜かされたからもうダメポ」

 

対中の貿易黒字により、日本は潤うのでプラスになる。

ただ、国際競争ではコストメリットで負けるため、別の分野で競争することが必要。

 

 

7,「失業率が上がってて、シューカツも厳しいっす!」

 

失業率は全体の数パーセントの数字の変動しか表さないので、

直接の指標として大きな意味を持たない。
例えば、今の1学年の人数は100万人とすると、マーケットのサイズが定義できる。

例えば、女子高生なら100万人×3学年×1/2=150万人いる、など。

(40年前は1学年200万人いた)

 

むしろ、団塊世代が退職し、労働力が減少しているのに、

皆が見せかけの「安定」を求めて「大企業志向」になるから就職出来ていないだけでは?

仕事なんていくらでもあるぜ?

 

 

これらは、きっと空気に飲まれている人たちの発言だ。

 

 

では、どうしたらよいのか?

 

 

1,生産年齢人口が減るペースを弱め、彼らの所得総額を維持、向上する

  • 年功序列賃金を弱め、若者の処遇を改善する
  • 子育て中の社員への手当、福利厚生を充実させる
  • 所得移転。相続税を5-10%にし、生前贈与を促進する
  • 賃金アップが、エコと同じく必要なものとして「志」の高い行為とする

 

2,外国人の前に、女性の就労と経営参画を当たり前に

  • 団塊世代のうち、有償労働していたのは500万人分は、主婦の労働で補える
  • 彼女たちの方が消費意欲が高く、外国人労働者と比べても、教育水準、就業経験が豊富な場合が多い。
  • 子ども、主婦、定年退職者が日本人口の4割を占め、とくに専業主婦は1200万人いる
  • 日本女性の就労率は45%。オランダは70%

 

3,労働者ではなく、外国人観光客、短期定住客を受け入れる

  • 観光収入を得ることが大事
  • 日本の国際観光収入は1兆円と少ない。
  • 中国、イタリアが4兆円、アメリカが最大で11兆円をベンチマーク。

 

企業としての方向性

国際経済競争の中で、工業製品は、コスト競争になる。

中国に任せるものは任せ、

フランス、イタリア、スイスなどのように下記要素を持った高付加価値商品分野にシフトすべき。

  • クオリティー
  • デザイン
  • ブランド力

 

人手をかけ、ブランドを上げることでマージンを増やす。

コストを削るだけではダメで、付加価値額を上げて生産性を上げることが必要になる。

 

 

 

日本の未来

 

これまで人口ボーナスを享受し、経済成長を遂げてきたが、これからは人口オーナスの時代。

中国でさえも、2030年代には人口はアッパーを迎えると言われている。

 

人口の波が避けようのない事象であるなら、

日本はそのなかでも最先端の事例として、高齢化するアジアに将来を示すべき。

また、そこにチャンスがあるとも言えます。

 

 

我々は、その責任を担っているはずなので、俄然興味が湧いてきました。

 

 

こういった本を読むメリットは、みなが共通認識を持てること。
意見は多数あれど、そこから考えていけたら、と思う。

人が、Likeボタンを押してしまう3つの理由

 

近年、あらゆるコンテンツにLikeボタン、Tweetボタンをはじめ、

ソーシャルメディア連携のボタンが付いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年7月時点で、1日に押されるLikeの数は30億回という発表があったので、

毎日、1人あたり10回近くは「Like」しているはずです。

(いまは50億回/dayくらいになっているのだろうか)

 

日本ならTwitter、はてブ、mixiチェックなど、様々なソーシャルボタンが押されています。

僕は毎日10個位はLikeボタンを押しているし、このブログにも付けています。

 

 

でも、こんな声も聞こえてきます。

ボタンって押すと、いい事あるの?

 

 

 

有るか無いかと言えば、すぐには無いと思います。

でも、みんなが押しているのにはいくつかの理由があるはず。

 

 

3つの理由を考えてみました。

 

 

1,コンテンツの作者を応援したい、敬意を示したい

 

コンテンツを作っている人からすると、共感を得られるのは嬉しいことです。

例えばブログなら、コメントを書くのは日本人にとってハードルが高いようですが、

Likeボタン、Tweetボタンは気軽です。

 

簡単な応援ならしよう、ということですね。

今後は、Grow!などに代表される、より直接的な応援にも期待しています。

 

 

 

2,「いいね」と感じたことを、友達に知らせたい

 

Likeボタンを押せば、そこに自分のスタンプを押すことができます。

Tweetすれば、それが自分のフォロワーに広がります。

おしゃべりのように、自分がいいな、と感じたことを人に伝えるのは、

人間の本能なのかもしれません。

 

 

 

3,人は、ボタンがあると押したくなる。

 

例えば、マクドナルドのドリンクの容器。

 

 

 

 

 

 

 

これ、押しちゃうでしょ?

 

 

プチプチくんも。

 

 

 

 

 

 

 

 

あとは。。。

 

 

ご想像にお任せします。

 

 

どうやら、人はボタンを見つけると、

押さずにはいられないようです。

 

以上。

 

 

 

Twitterは情報のネットワーク、Facebookは自分の分身と考えています。

インターネット上に、自分が登場でき、コミュニケーションできる。

その入り口となるボタンを、僕らは押していくのでしょう。

 

 

せっかくだから、LikeかTweetしてみてね♪

 

【続】アプリかブラウザか、それが問題だ。モバイルコマース編

 

先日書いたエントリーに沢山の反響をいただき、ありがとうございます。

 

アプリかブラウザか、それが問題だ スマートフォン編

 

 

mashableに、モバイルコマースにおいてのアプリかブラウザか問題の記事があったので、

まとめてみました。

Native App vs. Web App: Which Is Better for Mobile Commerce?

※私Non-nativeなので、誤訳あればFacebookコメントなどでご指摘いただけると幸いです。

※青字は私の補足です。

 

Smartphone, tabletブームの恩恵を最も受けるのは、モバイルコマースだろう。

モバイルコマースの市場はPCほかと比較するとまだ小さいが、

大きなポテンシャルを持っていると見ることができる。

 

ebayやAmazonは、年間数十億ドル(数千億円!)を

モバイルコマースのためのアプリやサイトから売り上げている。

(もちろん僕もAmazonのアプリでよくモノを買う)

 

2011年3月のレポートによると、

ヘビーなモバイルユーザーの内49%が6ヶ月以内にモバイルで購買をしているという。

49% of “heavy mobile web users” have made a purchase using a mobile device.

 

マーチャントは、”e-commerce”のみならず、”mobile-commerce”の戦略を考える時代になった。

そのためには、モバイルでの購買に最適化されたサイトorアプリを創ることが必要である。

 

 

※参考

日本では、2005-6年くらいに出ていた話題ですね

日本のモバイルコマースの売上は2009年時点で9681億円。(コンテンツは除いてます)

現在は、1兆円を越えていると想定。

 

 

 

 

 

※出典:MCF

 

 

対して、USの市場は下記。

2010年売上34億ドル(1ドル=80円換算で約2720億円)  前年比140%アップ

日本の1/4くらい。

ebay,Amazonをはじめ各社が圧倒的な伸びを見せていると考えると、

今季は140%以上の伸びを見せるでしょう。


 

 

出典:Nacirema社会の実情と移動手段の発展

 

 

 

モバイルサイトと、アプリ、どちらを選ぶべきか?

 

これは、2011年のモバイルweb業界で、Hotな議論となるだろう。

いくつかのdeveloperはhyblidな手法をすでに構築しているが、問題は複雑だ。

HOW TO: Make Your Mobile Websites Act More Like Native Apps

(jQuely mobileもその中の一つ)

 

まずは、出来る限り多くのチャネルを構築することだ。

コンバージョンレートはプラットフォームや商品の並べ方によって大きく異なるが、

どこにリソースを割くかを決めることは、困難だからだ。

 

 

コンバージョンレートはプラットフォームに依存する

 

※mashableよりそのまま拝借

 

ひとつの例では、アプリの約2倍以上のユーザーが、WEB経由で購入しているようだ。

しかし、すべての企業がアプリを提供していわけではないなどの理由があるので、

これは一つのFACTでしかない。

その他のFACTも並べてみる。

  • iPhoneアプリの場合、WEBより30%コンバージョンレートが高い
  • androidの場合、アプリでもWEBでも変わらない
  • Black berryになると、アプリのコンバージョンレートのほうが低い。

 

直感的には、納得できそうじゃないですか?

アプリのクオリティ、端末の表現できること、世界観etc…

 

もちろん、考えるべきは自分の顧客がどんな人たちで、どんなデバイスを持っているかだ。

ユーザーの半分がiPhoneを持っているなら、コンバージョンレートの高いiPhoneアプリに注力すべきだし、

Black berryならWEBだ。

 

 

表示スピード

 

PCサイトと同じく、スピードは重要な要素だ。

  • 表示スピードが遅ければ、ユーザーは離れる
  • WEBで、PCと同様のサイトが表示するようなら購買したくなくなるだろう

 

面白いことに、No.1のWalgreensのアプリとモバイルサイトは、ほぼ同様の作りだ。

(ユーザーがPCでも、モバイルサイトでも、アプリでもどこでも買える、というのを意識しているのか?)

 

 

HTML5 to the Future

HTML5はVideoの未来を変えるように、

モバイルコマースにとっても非常に重要な役割を果たす。

  • ローカルストレージ
  • オフラインでの利用
  • HTML5ベースで作りカスタマイズすればアプリにできる

 

などを活用することで、Developerは

Smartphoneやtabletに最適な体験を創りだすことができる。

この技術で、新しいデバイスが出てきたとしても対応できるだろう。

 

 

以上!

 

考えてみるとアタリマエっぽいですが、

「とりあえずアプリ作れ!」とか言うまえにユーザーを見ましょう。

 

 

 

※参考記事

アメリカのモバイル・コマース市場概要(2010年)

モバイルコンテンツフォーラムレポート(2010年)

 

 

ちなみに、本家mashableの記事を書いている方はたいそう美人さんです♪

Christina Warren Christina Warren

【WP講座3/3】ossam.jpで使っているプラグイン紹介(6/28更新)

 

※2011/6/28追記

ちょいちょいいろんなプラグインを試しているので、更新します。

 

第1回2回と書いたWP講座もこれで最終回とします。

(実は社内でやりたい、というニーズがあったのでまとめてみました)

 

WordPressのウリの一つが沢山のプラグイン。

僕が今使っているものを紹介します。

 

 

 

 

 

 

※それぞれ、プラグインのページで検索すればでてきます。

 

ソーシャル連携のためのプラグイン

1,WP-tweet Button

ツイートボタンです。

記事の上部、下部に設置しています。

バーチカル表示のほうが好み。

 

2,Facebook like

記事の上部に設置しています。

友達の顔を出すのとちょっと親近感湧きます。

shareボタンもありますが、もう使われなくなるかも。

 

3,Really simple share

シンプルに、Likeボタン、Tweetボタンが付けられます。

これはトップページの各記事に使ってます。

 

4,Facebook comments

コメント欄を何にするかは大事です。

実名で議論するならFacebookはオススメ。

Facebookにするとアカウント持っていない人を排除することになるので、

誰もが使えるようにするなら、DISQUSがいかな。

 

5,zenback (正確にはプラグインではないけど)

sixapartさんが作っているソーシャル連携を一括サポートしてくれるツール。

コメントのphpに、コードを貼り付けます。

(TOPSY連携でTweetを表示してくれるのがオススメですが、ちょっともっさりしてるので外すかも)

 

※デザインがマッチしないので外しちゃいました。

 

 

回遊率アップのためのプラグイン

 

1,wordpress popular posts

自分の人気記事をサイドバーに表示してくれます。

PV数も出しちゃってます。

 

2,Related Posts sums

記事のラストに、サムネイル付きで関連記事を出してます。

まだ記事数少ないですが、5%位の方は次の記事を見てくれているみたい。

 

 

 

その他のプラグイン

 

1,All in one SEO

SEOに必要な設定をしてくれます。

URL構成とかは、最初に設定すべき。

僕は途中から変えて、もったいないことをしました。

 

2,Google analytics

そのままコードを埋めこんでもよいし、プラグインでもOK。

解析することで、やるべきことが見えてきます。

 

3,WP-touch

Smartphoneで見たときに、キレイに表示してくれます。

ossam.jpの場合はアクセスの30%近くがモバイルです。

Twitterに記事が流れていくとしたら、今後はもっと増えるかもしれません。

 

 

プラグイン以外のカスタマイズ

細かいところを弄りたいときは、自分でソースを貼りましょう。

1,Twitter widget

サイドバーに自分のツイートを表示してます。

ここからのフォローはあんまり増えないようです。

ブログに動きを出すために。

 

2,Facebook Like box

サイドバーに入れると雰囲気でます。

が、ファンを獲得する場合は記事下に入れるほうが圧倒的に有効です。

記事下はかさばるので、Likeボタン風にカスタマイズしました。

 

 

 

以上。

それぞれ、プラグインのコーナーから検索すれば出てくるはずです。

オススメあったら教えてください♪

 

あと、分からないことがあったらググる。

マーケティングの話題と違って、先人たちのチエが沢山出てきます。

Googleって、やっぱりそこが強いんですね。

 

 

P.S.

なんだかんだ言っても、一番大事なのは記事です。

他は単なるアシストでしかないので、そこをお忘れなく。

【WP講座2/3】お客さんはossam.jpにどこから来ているのか?

 

前回は、Wordpressでブログを創るまでを書きました。

今回は、どうやってアクセスを集めるのかを書きます。

まず、1ヶ月のアクセスを解析してみました。

 

■サマリー

 

 

 

 

 

6,666人の人に、8,252回の訪問をしていただき、

結果的に11,162回のページビューが出ています。

一人当たり2PV弱、一見さんの率が8割くらい。

 

 

■どこからきているか?

 

 

 

上位を抜粋。

トップはダイレクト、もしくはリファラーが取れていないケースですが、

分かっている部分でTwitter(hootsuite含む)がトップ、半分くらい差をつけてFacebookと並びます。

Googleは、全体の2%です。

 

 

■どの記事が見られているか?

 

 

 

 

 

 

 

1位 【新卒の方へ】Googleでメールを書くスピードを2倍にする方法

Twitterで一気に広まってくれました。

僕自身もタイミング、タイトルなど狙ったところがありますw

 

2位 孫泰蔵「世界を狙う起業家に必要な心構えとは?」10のまとめ #SVS3

SVS(Samurai Venture Summit)に出展して、すぐに書いた記事。

Techwaveさんや、著名な方のブログにリンクを張っていただいたこと、

講演の当日というタイミングで出したことでTwitterのバズが起こりました。

 

3位 ブログのトップ

トップのPVは、全体の1割ほどというところです。

記事ごとにアクセスがあるんですね。

 

 

 

まとめ

ほかにも見るべき要素は沢山あるのですが、ここらでまとめます。

  • ヒットする記事を書いた時に、アクセスが瞬間的に伸びる
  • 初期は検索からの流入が少ないため、ソーシャルグラフからでアクセスを集める必要がある
  • 保持するソーシャルグラフにもよるが、Twitter>Facebookで広がりが出ている。
  • トップのPVは全体の10%ほど。記事にダイレクトにアクセスしている
  • 人気のある記事、ない記事が完全に分かれる。

 

 

上記を踏まえて、カスタマイズが必要でしょう。

 

 

最終回に続きます。