月別アーカイブ: 2011年8月

自然の中で感じること。

 

僕は、アウトドアが好きである。

釣りを始めとし、割と外に出ることが多い。

また、都内の移動は自転車、休みはゴルフやフットサル(最近やってないけど)と、体を動かすことを心がけている。

 

先週は、富士山に登ろうとしていた。

悪天候のため断念したが、次のチャンスに必ず登ろうと思う。

事前に読んだまいにち富士山という本の中で、印象に残るフレーズがあった。

 

「大自然の中での自分を客観視すること」

 

広大な自然に触れることで、その中での自分の存在の小ささ、あるいは意味に気付かされる。

いつも、パソコンに向かっているだけでは気付かない何かを。

 

先日、高校の同期と釣りに行ったときもそれを感じていた。

海の真ん中に船を出し、ひたすら魚の群れを追いかける。

そこでは、巨大なマグロが水面で捕食していたり、シイラが群れで泳いでいたりする。

 

釣り上げたシイラと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3月の津波ではその強力さを思い知ったわけだが、

僕らは自然の中にいる、ということを常に感じて生活していきたい。

 

まいにち富士山 (新潮新書)

まいにち富士山 (新潮新書)

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佐々木 茂良
新潮社

 

 

サイバーエージェント #TOPS2011 まとめ

 

本日、サイバーエージェントベンチャーズ主催のTOPSというイベントに参加してきました。

いつも、公開する予定のない自分用のメモなのですが、わりと喜んでいただけるようなので公開します。

※感想、もしくは認識違いのある点など、Facebookコメント欄にいただけると嬉しいです♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ 写真はトレンダーズ経沢さんのブログより拝借♪

 

企業文化の作り方  byサイバーエージェント曽山さん

これまで10年で、

人数100倍(20人→2000人)

売上250倍(4億円→1000億円)

男女半々

M&Aは少なく、内部育成を重視

 

■退職率は30%→10%以下に

1998年 売上1900万円

2003年 退職率33% 人事制度強化

2005年 退職率20%以下に 人事本部設置

2009年 売上970億円

 

働きがいのある会社(社員評価)を達成するために気をつけていること

「論理と感情は別」で、その二つの二律背反をカバーしながらマネジメントラインを考える

・何か特別なことがあれば、皆で祝っている

・褒める量を増やす。

・飲み会代を出す。

・悪意のないミスに対して寛容

以前は、新規事業を立ち上げ、撤退すると、そのメンバーは退職することが多かった。

失敗しても、恥をかかないセーフティネットを引いている(CAJJ制度により、撤退基準=ルールを作っている)

 

重要なポイント3つ

1,軸の明文化

50−100人になると、価値観がバラバラになる。ビジョンや価値観の浸透がないといけない。

 

・ビジョンの提示

21世紀を代表する会社をつくるに統一。(これまでは、10兆円企業などたくさんあった)

それを見て、メンバーがワクワクするか。また、価値観に合わない人は採用しない。

 

・行動規範の提示

2003年、maximsを紙で配った。

大量入社で薄まったものを、明文化で統一

 

・ミッションステートメントの提示

社員には出来る限り自由に働いてほしい。でも、ビジネスにはルールが必要。というわけで、トイレに掲示。

(昔は個人商店と言われていた)

インターネットから軸足はぶらさない、ライブドア事件を忘れるな、など。

 

・人事へのリクエスト

みんな、思い思いのことをいう。→人事の役割とはなんなのか、という軸を決定。

それは、経営と現場を結ぶコミュニケーション・エンジン。採用や、社員関係の事務作業をやるだけの部署ではない。

経営陣の考えを「わかりやすく」現場に伝え、現場の声から「本質を見ぬいて」経営に提言する。

経営陣の考えを、翻訳することが大事。逆に現場の声も、10個あったらその中から本質を見つけて使えるように提言する。

 

人事制度は「現場は、白けないか?」「流行らないと意味が無い」が大事。

曽山さん「管理職の伸び悩みに対して、厳しくして、下1割をカットするアイデア」

藤田さん「良い提案だけど、現場が白けるでしょ?」

→まずは役員から。でCA8が発足。

 

<制度をつくるポイント>

・挑戦と、安心を創る

ジギョつくは、結局人事がひとりひとりに声をかけたときに一番増えた。

・ハードルは低く、競争は激しく。

出しやすいようにして、数を増やして、その分競争を激しくする。

・あした会議

1ヶ月前からドラフト可能。よい人材を現場から引っ張れるのもポイント。

 

2,横のつながりをつくる

社員同士のつながりが大事。

社内報で、顔と名前を一致させる。部活で、1500円/月支給。など。

 

3,個人へ光を当てる

自分が認められる機会が少ないとダメ。

納会は1500−2000万円ほどかけて実施。

「褒める」は難しい。

表彰で、人望がある人材を褒めることで、「自分もああなりたい」と思ってもらう。

逆に、人望のない人を褒めると、モチベーションダウンになってしまう。

 

※役員合宿を3カ月に1回やって、チューニング。

 

※曽山さんが資料を公開されていたので、転載します。

 

頭ひとつ抜けだす方法 

エニグモ須田さん、カヤック柳澤さん、芸者東京田中さん、モデレータ勝屋さん。

 

Q:すごい伸びたときに起こったこと

カヤック柳澤さん

新しい事業を始めると、人が増えたり。

売上10億円のときに、1億円以上事務所に投資すると、成長したり。

潰れそうなときは下記5通り

・仕事が無い=自分の努力がたりない。気持ちの問題で何とかなる。

・資金繰りが悪い=自分の見通しが良くない。

・メンバーがやめてヤバイ あんまりない

・カケが外れる=たまたまうまくいっている

・ブランドが傷つく=個人情報の漏洩とか、起こるとNG。コンチでやめた社員もいる。

 

須田さん

すごい伸びた時期というのはない。

過去10億円集めているから、多くのチャレンジをしてきた。集められるときに集めておけ。

 

田中さん

ベンチャーはトーナメント的。少年ジャンプ的。日々奇跡が起こっているから残っている。

電脳フィギュア、1万円×5000個=5000万円儲かった。

次はソーシャルゲーム。と。

成長し続けるのがベンチャー。

 

Q:実務と経営の配分

柳澤さん

広告周りの実務は引退しているところもある。会社をコンテンツとして作っている

 

須田さん

ほぼ経営にフォーカス。たまにやんちゃする。

 

田中さん

社長がサービスを作らなくなったら終わり。ゲームに関しては、自分がトップである。

欲しい人がいたら、三顧の礼で口説く。僕らがやると何卒をやっても面白い、的な。

テレパシーで通じ合うくらいのチームをつくらないと。

 

 

■上場

柳澤さん

デメリットはない。チャレンジしてみよう。すべて、こういうところが難しかった、というのは公開していくw

組織戦略の上に事業戦略を立てたら伸びた。2005年に株式会社化。クックパッドの佐野さん、ゾゾタウン前澤さんを見てイメージが湧いた。比較されない企業を創る。

 

国光さん:Zyngaを叩き潰すために、常用での資金調達が必要。

 

田中さん

命の次に大事なのが株。

叶姉妹が付き合うなら、無償の愛、Good looking、めちゃめちゃお金を持っている、のうち2つがあることが条件。

 

柳澤さん

外部資本をいれたのは2011年4月が初。それまでは、創業者でほぼ3等分。自分が頑張ったから、比率を多くしておけばよかったなな、とか。

上場した後、社長の持分が少ない会社ほど給料が多かったりするところに、微妙な心理が現れる。

 

須田さん

創業時に友達から6000万円集めて、借金して買い戻している。創業時入れてくれた方が、アダルト系の会社の社長になっていたりしてw

シェア持っている人は羨ましい。

 

■捨てたものの中で一番大きい物

柳澤さん:旅する支社。高知でサーフィン合宿して、非常にうまくなった。四国の海がいい。

須田さん:サービスを捨てている。ちょっと儲かっているやつも。売却の工数ももったいないので、サービス停止に。

 

会社全体の業績を急増させる新規事業の作り方

サイバーエージェント日高さん、石井さん、リクルート出木場さん、孫泰蔵さん、モデレータ芸者東京田中さん

Q:Smartphoneになっても、凪というか、あまり変化はないのでは?

日高さん

これまで=総張り戦略。

これから=人の土俵では相撲をとらない(アプリはダメか?)

 

孫泰蔵さん

ブロードバンドの頃もそう。一気にはこないから、大きなトレンドの中で、じっくり大ぶりすること。

 

Q:1年目のやつとか、どう抜擢するのか?

日高さん

ヤル気があればすぐ任せる。小さくスタートさせる。日高さんも23歳のときにやってたから。

 

リクルート出木場さん

じゃらんも、単黒に6年、累黒で7年かかっている。

失敗すると消されそうになる。今は、WEB部門に関してはR&D(MTLかな?)がある。

リクルートも52年間経っているが、平均年齢は29歳のまま。定年までいた人はこれまで1人だけ。

 

孫泰蔵さん

綺麗なビジネスプランでも、魂が入っていないとうまくいかない。そんなチームが作れるかどうか。

 

Q:企業の永続性について

田中さん

企業が老いること。Googleも自転車は錆びているし、FacebookはCool。

 

孫泰蔵さん

大企業は作らない。やりたいなら、会社から出てって、会社の冠を借りないでやれ。

 

日高さん・石井さん

子会社は切り出して競争原理を働かせ、場合により本社に統合する可能性もある。

人材育成が3割、7割が収益性のため。★

社内で競争することで、「CA本体に負けるな」とわかりやすい目標設定ができる。(競争と協調)

 

■孫泰蔵さんからメッセージ

サービスはまず英語版でつくる→その後、日本語にローカライズする。

その過程で、サービスの設計自体がグローバル仕様になる。

自分自身の人生を、スタートアップが海外に羽ばたくのを応援することに捧げる。

 

以上。

 

定番になってきましたが、@kyoneshigeさんがトゥギャってくれてるのでコチラもぜひ!

※認識違いなどあれば@ossamまでお願いいたします!

 

以下、僕自身の考えとスタンスです。

<感想:サイバーエージェントについて

社員総会でMVP受賞者がレッドカーペットを歩く。リクルートモデルの21世紀版、完成形がサイバーエージェントなんだろうな。

CAの人は、やはり染まってくるんだな。もしくは、最初から価値観が見事にマッチしているんだな。そして、社員を進んで会社から外に出すことはしないんだな。

CAの文化は横のつながりが強い。例えば新卒で役員に抜擢されるエリートがいても、横のつながりで何とかなってるのかな。

金太郎飴のようなところがちょっと違和感あるが、組織の作り方が上手いな。

 

<イセオサム自身が考えていること>

20世紀にはなかった形態の会社、もしくはつながりをつくること。

サイバーエージェントをなぞってもしょうがない。(いいところは学びつつ)

ベンチャーっていうのが生き方、スタイルであって、会社じゃなくてもいい気もした。


<僕がこういった会に出るときのスタンス>

パネラーとは列に並んでまでは名刺交換しない。かわりにコンテンツを出す。(もちろん、お話があるときはご挨拶します)

テレビ局のときもそうだったけど、タレントのアテンドという仕事にまったくワクワクしないのだ。小西真奈美さんをアテンドした時、それを思ったw

VCが起業家を探しに来ているくらいの状況であることを認識する。(対象は、ほんとに数百人しかいないのでは?)

 

<今回の会を受けてのアクション>

HPのビジョンを検討。

ワンピースとカイジを読む。

 

 

そんな僕に興味のある奇特な方は、一緒にお茶でも飲みましょう。

Twitter:@ossam

Facebook:Osamu Ise

Mail:osamuiseあっとgmail.com

節電スマートフォンアプリ大賞の審査員を務めさせていただきました

 

先日、経済産業省・資源エネルギー庁がApp DIME上で主催する『2011節電スマートフォンアプリ大賞』の審査委員を務めさせていただきました。

アーキタイプの中嶋さん、アジャイルメディア・ネットワークのカイさん、android女子部の方々と議論し、僕自身も刺激をいただきました。

 

■「2011節電スマートフォンアプリ大賞」とは?
現在、日本国内で急速に普及しているスマートフォン。そのアプリの中にも節電に関わるコンテンツが日々増えています。それらのアプリを制作する開発者を応援するとともに、広く一般のスマートフォンユーザーに節電アプリを啓発することで、節電意識を高めることを目的とした賞です。

ノミネートされた10作品を節電への意識付け・動機付け、ユーザビリティ(使いやすさ)、デザイン性、機能性、独創性の5項目において5段階で評価。単に情報公開だけでなく、節電意識を高めるもの、節電アクションがおこせるアプリに注目が集まった。

 

10個のアプリを審査したのですが、項目ごとに真剣に見ていくと、こちらも学ぶことが多くありました。

 

・まずDLしたくなるか、そして開いた瞬間にTAPしたくなるか

→アイコンから説明文、そしてボタンのサイズや配置、配色がユーザーにとってわかりやすく、親切か

・アプリの目的を達成するために、人を動かすことができるサービスデザインがなされているか

→ユーザーをモチベートするアプリ上の仕組みがあるか

・節電の意識を広めるコミュニケーションデザインがなされているか

→自分で使うだけでなく、そのアクション誰かに伝えたくなる設計がされているか。(Twitter、Facebookとの連携も含めて)

などなど。

 

スマートフォンのアプリだけで節電ができるわけではないけれど、それぞれの業界からアイデアを出し、アクションしていくきっかけになることが大事だと考えさせられました。

また、今回は企業から、個人デベロッパーまで横一線にならんでのコンテストということで、サッカーだと天皇杯みたいな(わかりづらいかw)印象でエキサイティングでした。

 

※写真はApp DIMEより(左からイセオサム、中嶋さん、カイさん)

 

受賞作はコチラ→『2011節電スマートフォンアプリ大賞』

節電.go.jp http://setsuden.go.jp/
小学館App DIME http://www.appdime.jp/
ネットアクション2011 http://netaction.openlabs.go.jp

※2011節電スマートフォンアプリ大賞は、内閣官房、総務省、文部科学省、経済産業省が共同で呼び掛けている、震災からの復興に向けた運動をネットから起こして行く「ネットアクション」のスタートとして実施されました。

 

 

来月発売の小学館『DIME』にも掲載されるようです。その頃には季節もちょっと秋になっているはずですが、季節ごとの節電法を考えていきたいと思います。

 

大企業、ベンチャー以外の21世紀の働き方について(1/2)

 

今回は21世紀の働き方について。

人類の働き方は産業に合わせて変わっていくべきで、その環境を整えるのが企業の役割でもあるのではないか、という問題提起です。

 

ITを活用して、早く、よいサービスが世の中に出る態勢は整ってきました。日本でもちょっと前に比べれば格段に起業しやすくなっていますし、前例もできてきて、お金も集めやすそうになったな、と感じます。

 

例えば、シリコンバレーで言われる”Startup”という考え方は、良いサービスを最速で生み出すためのエコシステム。

しかし、ワークスタイルに関しては旧態依然のまま、と考えられます。(まだ中身をこの目で見たわけではないですが、ひとつの場所に集積することによるメリットを打ち出したり、ファクトリー形式でガツガツ開発をする、というイメージ。もちろんインフラやコミュニケーション面では進化は続いています)

では、そのやり方で得られるものは何でしょうか?

 

■”Startup”をやるにあたって得られるモノ

・新しいサービスを

・仲間と一緒に

・圧倒的なスピード感とグローバルなスケール

・巨額の投資とリターンを得て(IPOの場合も、時にはバイアウトも)

・世界にインパクトを与える社会的意義

→”資本主義”的に、非常にエキサイティングな面は魅力的です。

 

■みんなが成功できるのか?

しかし、この超資本主義的スタイルで成功できるのは、全体で1%にも満たないと想います。

チャレンジの機会が何度もあったとしても、皆が事業のスケールを求める限り、必要なWinnerの数は限られます。

例えば、ソーシャルネットワークが世の中に3つもあれば十分なように。

 

もともと資本主義はそのような仕組みと捉えていて、理解している方問題ないと思います。しかし、このスタイル以外の起業の仕方がもっと広がっても良いのではないでしょうか?

 

例えば、イタリアは人口が4700万人で、企業の数が2000万社というデータby『イタリア人の働き方』

また、USでも人口の1/4がフリーエージェントである、というデータby『フリーエージェント社会の到来』

(フリーエージェントを3種類に分類すると、1650万人のフリーランス、1300万人のミニ起業家=法人化したフリーエージェント、350万人の臨時社員=意図しないフリーを含む、となります)

 

HONDAやSONYを目指せ、というMade in Japanが世界に出てもう一度2位を目指す、といった意義とは別に、働きやすい社会を追求することが、工業国として既に世界のトップを一度とった国にとって必要な方向性なのでは、とも思います。

(これが、実はUSが持つもう一つの側面でもあり)

 


■フリーエージェント宣言

「安定を求めるなら大企業」という信仰がありますが、そこで短期的な金銭面の安定と、親戚の顔を立てる以外に何を目的としているのでしょうか?

やりたい仕事や、学びたいスキルが明確であれば問題ありません。しかし、ぶら下がっているだけだと、毎日9時に出社、残業して20時に帰宅、仕事には興味が持てず、職場は話の合わないおじさんだらけ、有給がとれず、バカンスもない。ストレスでうつ病になる方も、という面もあります。

(僕は大企業、ベンチャーと企業勤めを2社、創業2回、フリーでの仕事をちょっとずつ経験したので、その良い面、悪い面は実感値としてあります。なにしろ、毎月割と良い給料が入ってくる、素晴らしい仲間がいるというのは素晴らしい環境です)

 

だから、就職、起業以外の選択肢として、「フリーエージェント」に関しても、環境を整えていくべきところなのかなと感じています。

 

そのひとつは、ハロのHPを作ってもらっている、フリーエージェントの彼のtweetがキッカケでした。

[blackbirdpie url=”http://twitter.com/#!/u_furuya/status/101601097445146624″]

 

“Startup”という、資本を集めて最速で世界を変えるサービスを出す、という流れはできつつあります。これは素晴らしいことです。しかし、一方でフリーエージェントという働き方も定着しつつあり、僕らはその恩恵を受けています。だから、その可能性について考えてみたいと思ったのです。

 

■フリーエージェントの欠点

一言で言うと、収入が不安定なことにより、短期的な仕事を受ける必要が出てきてしまい、創造性をなくしてしまうことだと想います。(前述の彼の場合は問題ないと思いますが)

仕事が安定しない

収入が安定しない

目先の仕事をこなす上に、事務作業もやる必要がある

本来やりたかった仕事ができない

結果がでない

(繰り返し)

 

もちろんスキルがあれば問題ないのですが、一部の人を除いてこんな課題が出てくると思います。

だから、それを解決するプラットフォームとしての組織や考え方があると良いな、と考えています。

 

■フリーエージェントを支える考え

ゴールはIPOでも、バイアウトでもない、21世紀を象徴する会社。

プレイヤーに 一定の安定を提供することで、創造性を担保できるプラットフォーム。

そんなものに価値があるのか?

20年前ならあまり価値は感じられなかったと思いますが、全員がWinnerになれない、経済が停滞している時代には必要な機能だと思います。

 

できるやつは、フリーランスでも会社でもやっていける。

しかし、それは全体の1割にもみたないだろう。だから、スーパースターじゃない人が楽しく過ごせる社会を。

そのためのプラットフォームをつくってみたい。

 

たとえば、

  • 学校のように、所属するもの
  • 組織のブランドがあり、仕事がまわってくる
  • 人がいて、コラボができる
  • 事務作業などをまとめてやってくれる
  • Co-workできる空間がある

つまり、自己実現ができるプラットフォームで、働きながら学ぶことができる場所。

 

freelancer.comのような、グローバルで個人が戦うための受注プラットフォームはあります。

しかし、これこそ価格の逆オークションで、過酷な競争社会。自分のブランドを創るには相当な努力が必要そうです。

 

次回は、フリーエージェントを支えるプラットフォームの具体案について書きます。

 

 

これらの思想はドラッカーやダニエル・ピンク、ジャック・アタリの本が参考になります。
彼らに関しては、10年ほど前からこの思想を日本に対しても提言していたことが興味深いです。

後編はコチラ

 

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「起業のファイナンス」@isologue さんセミナーまとめ #ceocfo

 

僕らの経営する株式会社ハロの今後の計画を考えるため、

磯崎さん(@isologue)の「起業のファイナンス」セミナーに行ってきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

参考までに、現状、ハロは資本金850万円、経営陣で株式を100%保持しています。

キャッシュフローの安定化のために、一部借入れは行っており、毎月返済している状況、変則で4期目となる今期は黒字の見通しがついています。事業内容はソーシャルアドのプラットフォーム運営、ソーシャルメディアマーケティング支援。

現在、資金を調達してドライブをかけるべきか、このままいって独自のスタンスを取るか、方向性を模索中です。

 

■本セミナーの問題意識とサマリー

・日本の起業資金環境は決して悪くはない

livedoor事件後に悪化、という話もあるが、決してそうではない。

ビジネスプランによる。

 

・「最初の間違い」ほど後で修正が困難

特にファイナンス面。

上場前になると、教えてくれる監査法人とかはある。でも、肝心の起業当時にアドバイスをくれる人は少ない。

 

・「アメリカのやり方」そのままでいいか?

事例の参照はよいが、鵜呑みにしてはいけない。日本の、そして自分のおかれた環境を考えたファイナンスが必要。

 

■投資の現状

<日本>

2006/4−2007/3 2790億円・2774件

2009/4−2010/3 875億円・991件

1000億円/年を割る状況

<US>

は2008のリーマンショック以降、復活。

2兆円/年はある。

 

■日本におけるファイナンスのポイント

・重要なのはファイナンスされている全体量ではない。

・自分の事業には、いくら資金調達が必要かが問題

100万円?〜1000億円?

→1000万円〜1億円なら、全体の供給量なんて関係ない。自分の事業がイケているかどうか。

 

■ベンチャーファイナンスの歴史

90年代後半に証券ビッグバン(USは1975年)

→新規上場のハードル低下(それまでは、アーリーステージの投資は事実上存在しなかった)

ベンチャー企業の不祥事もあった。

まだ、自由化後の経験は10年しかない。

 

■生態系が重要

日本の生態系は確実に厚みを増している。

・上場、バイアウト経験者。

・ベンチャー企業勤務経験者

・支援する投資家、専門家

・志望者

これらが連鎖反応あり、2degreesくらいの知り合いでつながっている。

300万件の成功例は不要。10件でいい。

 

■負債(デット)と資本(エクイティ)

リスクのあることは、エクイティで調達

銀行借入ではリスクは負えない(逆に、リスクが少ない事業ならデットでもよい)

USではstartupは基本的にエクイティ(ただしConvertible noteなどは利用される)

10年前までは、銀行借入が常識。それ以降は、株式で返さなくて良いお金で調達する手段が現れた。

 

■投資家は儲かりそうな」案件に資金を出す

・「投資家が」儲かりそうな案件

基本的には、会社が大成功すればみんなハッピー。しかし、ホームランだけではなく、一塁打もある。

→バイアウトのケースなど

 

・あなたの事業は、「(投資家が)儲かるのか?」

将来、どのくらいの利益が出る?

企業価値=時価総額はどのくらいを目指す?

→1億円調達して、何%を保持する?を考えること。

 

・それを説明できるか?

VCが理解できないのは、説明力不足では?

社長が説明するのでもいいし、「いいCFO」がいるとGood.

→投資家がわかる言葉で価値を説明しよう。

 

■投資家はあなたを何で判断するか?

・決まった見分け方はない

・合理的に儲かりそうな可能性があるのは、前提中の前提。

→あなたがそれを実現できるかは別。

・投資家が何を面白いと思うかは「人それぞれ」 (銀行の人はある程度パターン化できる。返済計画など)

・成功させる方法はあるかも。

→シリコンバレーのベンチャーは再現性がある

・ベンチャービジネスは和製英語。ベンチャーするのは投資家の方だ。

 

■ベンチャーと「失敗」

・ベンチャーは100%失敗する。 byNTVP村口さん

事業計画通りいったベンチャーは見たことない。

それが悪いわけではなく、flexibilityが大事。Pivotをうまくやる。

・失敗を防ぐ方法はない

・失敗をしたときに「とんでもないこと」にならない方法はある

・借入や、その個人保証をしない

→借入している場合は、投資した分をその返済に使われるのでは、と投資家は考える場合がある。

・株式の買取保証をしない(おおっぴらにはやらないと言っていても、投資契約についている場合がある)

・個人破産をするのはNG

・知識をしっかり入れる

・信用が大事。★失敗してもコミュニティでの信用が残る。(信用を失うような失敗の仕方はしないこと。約束を果たせないこと)

これまでは、デット中心だったため、「失敗=誰かに迷惑をかける」だったため、約束を果たせないことが多かった。

エクイティの場合は、成功したら分配、失敗してもリトライ、となる。

まあ、成功すれば関係ないのですが。

 

 

日米比較をしてみます。

 

■米国ベンチャーの公開前資金調達額

Google 1,000百万ドル。

Linkedin 129百万ドル。

Groupon 1,376百万ドル。

Zynga 974百万ドル。 =日本全体の年間の資金調達額。

 

■日本ベンチャーの公開前資金調達額

楽天 4.45億円 →時価総額1兆円

DeNA 30億円 →時価総額6000億円

mixi 9,840万円 →460億円

GREE 4.8億円 →時価総額5000億円

 

→巨額の調達ができないのもあって、早期に利益を出すモデルになっている場合が多い。

「DeNAは自分で稼いだお金をせっせと貯めて事業を作った。GREEも同様。

一方米Zyngaはお金を稼がずにエクイティ調達で事業を作っている。

アメリカは『利益を出すよりも先にやることがあるだろう』という考え方だが、日本は堅実に少ない投資で稼ぐ」

 

比較してみると、日本には非常においしい案件が転がっている。

 

■事業計画と事業価値、資本政策の関係

・財務諸表 PL、CS、BS

・資本政策表をつくる

1年後:VCに33%渡して、1億円を調達

2年後:さらに時価総額を上げて調達。

3年後:上場

最終的な持分を検討すること。

 

・創業者の持ち株比率

ケースバイケース。

 

■単純なシリコンバレー信奉は危ない

・USとは資本市場の厚みが違う。

・USでは創業者は10%ほどしか持っていない。

創業者でないとできない事業か、そうでないか?

Googleを始めとするdual classの例。創業者が事実上全権を握っている。

→日本の場合は、USと比較して、高めの比率を持たないと、という面も。

 

■日本の状況に即した資本政策

・カネさえあれば成長できるか?

サーバーなど、投資は限られる。つまり、お金のかかるのは人やプロモーション。

雇用の流動性が低い、解雇規制がある。

→日本でそんなに急速に「人」が集まるのか?

 

・ソーシャルグラフや信用の形成が大事。

 

■参考に、各社の社長の持ち株比率

楽天:クリムゾン、三木谷夫妻 61.89→44.75%

DeNA:南場さん 18.72→14.35%(安定株主入れて30%ちょい)

mixi:笠原さん 62.75→57.88%

GREE:田中さん 62.40→49.30%

ある程度持っていた方が、議決権を持って、経営に集中できるのでは。

(対して、社長の持ち株比率が1%を切っている会社もあるから、マストではないが)

 

続きはこの本で(笑)

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと

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A:「ありえないっすよ!」と言えるように。

飲んでも、成功すれば問題ない。実際に行使されたケースはあまり聞かない。

 

 

※パネルディスカッションにて

■巨額の資金調達 を実施するためには

数千万円〜数億円のファイナンスを意識するキッカケは?

ノボットの事例:

「Smartphoneは絶対伸びる」と前のめりに。伸びる市場でやることが大事。

毎週サムライインキュベートとのMTGを2年半続ける。広告周りは榊原さんの強みでもあった。

CFOが最初からいたのが強かった。(お金はかかるが、当初からCFOを入れた所がポイントでもあった)

 

クララオンライン:

スギ薬局の会長など、個人ベースで資金を調達してきた。最初は18歳で銀行からは借りれず。21歳から銀行借入れを実施。

2006年に方針を転換して、拡大する路線へ。インフラをやるという、重たい事業でもあるため。

 

コミュニティファクトリー:

自分の強みがないと市場価値がない。だから、強みであるSNSを深堀りしていったら、誰にも負けなくなり、好きになるスパイラルになった。そこからソーシャルどっぷりに。時代の潮目に合っていて、ちょっとだけ先であることが大事。

今ならSmartphoneだけど、巨額の調達か、というと今ではないかも。

自分の好きな分野で、やりたい事業について、投資家がわかっているとは限らない。だから、そのタイミングがマッチした時が大事。

 

mixi:

mixiアプリをリリースするときも、そのタイミングではVCの方は理解していなかった。だから、自分たちでリスクを取り、mixiファンドを作った。

リードVCをどう選ぶかはベンチャーにとって非常に大事。

例えば、コミュニティファクトリーへmixiが入れるときは、買取請求権は入れていない。しかし、他VCは買取請求権を求めてきたケースがあった。そこで、リードVCをであるmixiファンドがコントロールした。

PLだけでなく、ユーザー数や、ソーシャルの体験をどうリッチにしたかもKPIとして見ている。

(これは事業を理解できる方がリードVCであることならではと思う)

 

サムライインキュベート:

契約書は結ばない。「投資契約書を見た瞬間に、テンションが下がるケースがある」→メールで!!!

それだけ、Startupの気持ちを楽にしてあげたい。気持よくスタートしてもらう。

毎週会う。

 

■資金調達その後

事業転換(Pivot)を考えたタイミングはあるか?事業計画とのギャップに対してどう考えているか?

クララオンライン:

自社の提供するサービスと、市場価格の下落スピードに違いがあった。株主と話し合った結果、思い入れのある事業を切り離すことに。

 

mixi:

当初、Findjobで上場を考えていた。(証券会社も別の所で計画)mixiは、「出会い系」と言われていたので、上場はできないと考えていた。

しかし、別の証券会社にいた小泉さんが、ユーザー30万人、利益ゼロで200億円で上場できるのでは、という計画を立てた。(結果的には1000億円で上場)

mixi的には、マネタイズを遅らせたいとは思っていた。SNSがコミュニケーションのプラットフォームになり得るという想いがあった。(今のFacebookの状況と似ている)

IPOが近づくと、ストックオプションを付与したくなる。が、「ボーナスとして」付与するのではなく「株主」として付与すべき。行使するのに2-5年かかるので、それまでやめない社員もおり、会社のステージが変わるのに不要な人材となり得ることがある。

CFOを入れるタイミング。CEO、CFO、CTOはパートナーであるべき。3者の描く絵のサイズが揃うことが大事。CEOの絵が大きいのに、CFOの絵が小さいとマッチしない。

※証券会社の方はCFOになりたい方も多いですよ。

 

コミュニティファクトリー:

2011年初には、Smartphone半分、ガラケー半分、という計画を立てたが、3月には、全部Smartphoneと転換。

3カ年の事業計画は、決意表明的なものでもある。なるべくこまめに、ステークホルダーとコミュニケーションをとり、舵を切ることが大事。

やっているメンバーが、自分の事業を「やめます」と言い出すのは難しい。だから、経営陣で撤退基準を決めておいたり。

 

 

Q:CFOの探し方は?

A:こうしたイベントでゲットするのがよし!5年目くらいまでの方にとっては夢のプランになり得る。ノボットの場合もそう。

 

■サムライ榊原さんの考える資金調達のポイント

・イベントを主催したり、目立つことが大事

・月に2回プレスリリースを打つ

→市場が盛り上がっている感がでる。日経に載ることなども大事。

 

■イケてるStartupになるために

サムライ榊原さん:

No Action, No Change! 手前の利益ではなく、ドラえもんや、マイノリティリポートのようなものを目指せること。

実はベンチマークはY combinatorではなく、渋沢栄一。しかし、彼はノーベル平和賞を取っていない。だから、とりたい。

政治のプラットフォームや、クリーンテックとか。

儲かるか儲からないか、ではなく。

 

磯崎さん:

起業家の人は、自分はイケてる、とみんな思っている。

投資家からすると、コイツに投資するとリターンがあるな、と考えるのは前提。それを、ファイナンスの言葉で投資家に説明できることを「イケてる」と評価する。

とにかく人を引き込むのが良い。

 

■参考

@kyoneshigeさんがトゥギャってくれてるのでコチラもぜひ!

イケてるベンチャー 投資家を納得させる秘訣とは

※認識違いなどあれば@ossamまでお願いいたします!

 

つまり、大きな絵を描いて、アツくなれ!ということで。

アイデアと、実行力と、仲間があれば、お金は集まる。

自分には、まだそれが足りない、というところも感じました。

機が熟すタイミングを見極め、僕もエンジンかけていきます。

 

※僕のブロードキャスト癖は、ズームインでDや記者の端くれをやっていたことに起因しています。