21世紀のはたらきかた-慶應義塾大学で講義を行いました

 

先日、大学時代のBOSSである武山先生(KEG創始者)の授業で講義をさせていただきました。テーマは、21世紀のはたらきかたについて。2年生を対象とした「経済と環境」という授業で、受講者が300人もいるということで、一般的な学生にも伝わるように考えてみました。

前の方は意識高そう、真ん中は女子率高め、後ろは寝てるか体育会系。相変わらずの風景です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

講義は武山教授30分、イセオサム30分、対談20分、といった形で進められ、久しぶりにアカデミックなスタイルでシゴトについて考えることができました。大学2年生というと、当時の僕も全く働く気がなく、シゴトの具体的なイメージがない状態でした。でも、その段階だからこそ、「3.4年後の将来は安定した良い企業に入って、満員電車に揺られ、上司と飲み、出世して、退職して・・・」という凝り固まったイメージに多様性を持たせてあげたい、との想いがありました。だって、そうなれるのは1学年100万人ほどの学生の中でもごく一部ですし、みんなが同じ所を目指したらあぶれる人が大量に出ちゃいますから。

先生のお話は僕も聞かせていただいたのですが、講義スライドで、僕の好きな図が下記です。

猿から始まり、濃厚、狩猟、商売、スーツ、そしてアーティストへ。

ダニエル・ピンクの「ハイコンセプト」に出てくる図です。
既存の、ほとんどの大学教育では「スーツ時代にどの職業を選ぶのか」しか教えていないのが現状だと思います。しかし、このスタイルができたのは20世紀。まだ歴史のほんの一部でしかありません。であれば、21世紀、そしてさらに未来は全く異なるスタイルで生活をしていると考えるのが普通だと思います。

 

企業(一社)に忠誠を誓う代わりに保証を受けるオーガニゼーションマンから、企業(複数社)に能力を提供する代わりに機会をもらうフリーエージェント社会へと。(流行りのノマド議論とは別の観点です)

僕がこのような考え方をするきっかけとなったのが、10年前に武山先生が授業で使っていたRichard Floridaの本”The Rise of the Creative Class”です。今の働き方がどうやってできて、これからどうなるのかを考えるきっかけとして素晴らしい本でした。
そんな影響を受けて社会に出た僕なりの「21世紀のはたらきかた」をまとめたので、これから仕事につく方、働き続ける方の議論のキッカケになればと思います。

 

ちなみに、僕らがHALOで実践している21世紀の働き方はこちら。
仕事内容が20世紀の製造業と違うのに、スタイルだけ工場缶詰型ってのもおかしな話なので、いろいろ実践してます。

<20世紀>  ⇔  <21世紀>

営業成績に応じてインセンティブ ⇔ 面白いものに自分から取り組む

9時に来て、用もないのに18時までぼーっとしてから帰る ⇔ 働きたい時に仕事し、いい波がきたらサーフィンへ。

稼ぐために一生懸命シゴトをする ⇔ シゴトの意味を考えて選ぶ。

行きたくないけどルールだから会社に行く ⇔ 行かなくてもいいけど、仲間に会いに会社に行く

全員がフルタイム正社員 ⇔ フルタイム、パートタイム、インターン、知らない人が混在

などなど。
21世紀に新しい価値を生み出すのは、働き方から変えていく会社だと思うんですよね。
 

<参考文献>

Richard Florida “The Rise of the Creative Class”

ダニエル・ピンク「ハイ・コンセプト」「フリーエージェント社会の到来」「モチベーション3.0」

ピーター・ドラッカー「ネクスト・ソサエティ」

イヴォン・シュイナード「社員をサーフィンに行かせよう」

トニー・シェイ「Delivering Happiness」

TED「やる気に関する驚きの科学」
 

★伊勢修メディア出演のお知らせ★

‎7/2(月) 19:30- NHK『クローズアップ現代』

「アイデアが世界を変える ~TED 究極のプレゼン~」でTEDに影響を受けたHALOの働き方を取材頂いたので、ご覧くださいませ^^

7/13(金)深夜- TBSサンデージャポン特番『有吉ジャポン』

テレビのシゴトについてのお話で有吉さんに突っ込まれる予定です。

21世紀のはたらきかた-慶應義塾大学で講義を行いました” に1件のフィードバックがあります

  1. ピンバック: 30歳になる自分に期待する、ほんのちょっとの希望 | Playful Worker

コメントは停止中です。